2021年4月12日

彼らの手口 ーー   電話詐欺事件 ーー

山浦 幸雄

4月4日私のスマホにショートメールが入っていた。

「未納金があります 下記に、本日中に電話をしてください NTTファイナンス 06-xxxx-xxxx」

なんだろうと思っているうちに先方から電話が掛かってきた。
「あなたは、昨年4月から今年3月までの未納金約20万円です。至急お支払いください」
「そんなもの身に覚えなし、支払えない」
「そんならそれで結構です。裁判所に手続きをします。こちらは大阪の裁判所です」
「それは何という契約かね、一度も使ったことがない、支払う義務もない」
「あなたは一度も使ったことがないといわれますがこちらで調べます、‥‥ 、調べました確かに一度も使っていませんね。これは‥‥ という方式であなたは登録されています。登録すると支払義務が生じます。しかしあなたは一度も使っていないことがわかりましたのでそういう方の為の国の保証制度があります。今スグ支払ってもらえれば支払額の95%が補填されます。

コンビニには当社制定の支払い書式がありますのでそれを使用してください。それからこの電話は絶対に切らないでください。ほかの電話が入ってあなたとの連絡がとれなくなる恐れがあります」
私は半信半疑ながらコンビニに向かった。未納という言葉が引っ掛かっていた。昨年4月はNTTドコモとの契約を解消しJCOMに切り替えたときである。解約後しばらくNTTファイナンスから請求書が送られてきたことがあった。その中に未納のものがあったかもしれない。コンビニに向かう途中冷静に電話のやり取りを整理した

  • 相手は急いでいる
  • 電話を切るなと言っている
  • 1年分をまとめて請求している
  • 裁判を持ち出している
  • コンビニに所定の用紙があると言っている
  • 国の保証があると言っている

私の心証は固まっていた。怪しいが、ぎりぎりまで付きあって、相手の手口を見届けようと思った。

コンビニに到着した。コンビニの女性にNTTファイナンス所定の用紙がるか聞いてみた。「ありません」と怪訝な表情で答えられた。スマホの電話が鳴った。
「NTTファイナンスの用紙はないよ」。
「私の説明をよく聞いてください。これは電子マネーを使う方式です。1枚5万円、従い4枚購入してください」。
「面倒くさい。電話を切るぞ」と怒鳴って電話を切った。

その瞬間、相手は釣った魚を取り落した。

その後念の為NTTファイナンスに架電した。
(本当は「その後」では駄目なんですけどね。電話を切るなという敵の狙いは直接NTTファイナンスに電話で確認したり、誰かに相談する暇を与えないことであったのか)。

回答はいずれも該当なしということだった。最近当社の名前を騙る詐欺がふえているとの付言があった。なおこの件を警察に情報として連絡した。係官は、相手は20万円を支払わせてBITの番号を知りたかったのです。つまり番号を知ればただちに現金を盗むということなのだろう。

当日夜娘2人にこの件を電話した。長女は子供3人に携帯をもたせているので夫と5人で家族会議を開き注意を喚起する。

その後2女からの電話。不信電話には出ないこと、電話の正体を知る方法、電話番号を入力して検索する方法がある。

私のメールには06-xxxx-xxxx 及び03-xxxx-xxxx 2つの番号がメールされている。番号を入力して検索した。

息子には連絡しない。詐欺まがいの電話に関わりあったことを非難され、さらに説教されるに決まっている。

ベッドに入って思い出したことがある。電話の主はあなたは登録していると言いながら一度も私の名前を呼ばなかった。
「生きている」ということは、退屈しないことが起こるものであると思った。

そして浅い眠りについた。

令和3年4月

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